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働き方コラム

パートさんが長く頑張っている会社がしている「たった一つ」のこと 第2回

 
 
パート・アルバイトに定着してもらうには、いったいどうすればいいのか? これについて、静岡の店長・人事担当者のためのお役立ちサイト「ヒトクル」に平田未緒が執筆した記事を、同サイトのご厚意のもと、転載しています
 

第二回 【実例】3K職場でも人が辞めない理由

 

定着・戦力化のポイント「相思相愛」の実践例

 
本連載の第一回で、「パートさんが長く頑張っている会社がしている『たった一つのこと』」とは、会社側とパート・アルバイトさんとの「相思相愛」な関係づくり、だと書きました。
 
また、「相思相愛」とは、会社側つまり社長や上司など正社員と、働く側のパート・アルバイトさんが、会社の理念でありミッションのもと同じ方向を向きながら、互いに信頼しあい、「あなたに働いてほしい」「ここで働きたい」と思い合っている状況であり、こうした状況を、雇う側の企業つまり社長や正社員、店長などが率先して「作っている」会社が強いのだ、と記しました。
 
こう聞いても、今一つピンと来なかったかもしれません。そこで今回は、相思相愛を軸とした雇用管理「相思相愛マネジメント」を実践している、実際の会社の例をお伝えしましょう。
 
 

3K職場なのに「勤続20年、30年はザラ」

 
東京、埼玉に100店舗を展開し、東京都足立区に本部を置くクリーニング会社、株式会社喜久屋。同社は、今年創業60年を迎える、正社員が30人、パートさんが170人という会社です。
その同社の工場で働くパートさんの、定着率がとてもとても高いのです。具体的には、「勤続20年、30年選手はザラにいる」という状況です。
 
クリーニング工場での仕事は、いわゆる不人気職種です。なぜなら、第一に人さまの汚れ物を扱うこと。そして、ほぼ立ちっぱなしの仕事であること。しかも、慣れてしまえば単純作業の繰り返し。クリーニングの機材を回し続け、洗い上がりを乾燥機に入れ、乾いた衣類は延々プレスし続けなければなりません。加えて、夏場は「蒸し風呂」です。
 
そんな「人がすぐに辞めていっても当然」と言える環境で、なぜ働き続けているのでしょうか。
 
 

人が辞めない理由は、社員への「愛」にある

 
この疑問を、喜久屋の社長 中畠信一さんにそのままぶつけてみたところ、答えは「愛」だと、言い切りました。社長自ら率先して、パートさんや正社員の区別なく、社員を愛しているからだ、というのです。
では、中畠さんが言う「社員を愛すること」とは、いったいどういうことなのか。取材で話をうかがって、さらに会社に何度もお邪魔して、社長が社員の方々とやりとりしている場面など、その仕事ぶりをじっくり見させていただきました。
 
そこで感じた一番のポイントは、社長自身が、まるで「一つの大きな家族」のような感覚で、パートさんと接していること。そして働いてくれるパートさんに日々感謝して、一人ひとりにきちんと声をかけ、働きぶりを認めて、かつできるだけ働きやすい環境をつくるべく、細やかに配慮していることです。
 
また、80歳近いパートさんもいるなど高齢になっても働き続けている人が少なくないことも、パートさんの定着につながっていると言えるでしょう。もちろん健康面には十分配慮しながらの雇用ですが、「ベテランを大事にする」「年齢だけで雇用を切らない」という行動を、目の前で日々見せてくれている社長に、自分たちへの「愛」を感じ信頼しているから、仕事がきつくても辞めようと思わないのです。
これこそが「相思相愛」の状態です。
 
 

斜陽産業でも、アイデアと「愛」で勝ち残れる

 
ちなみにクリーニングは、いわゆる斜陽業界です。カジュアルデーやクールビズの一般化、ビジネススーツの一大購入者層だった団塊の世代のリタイアで、ドライクリーニングやワイシャツのクリーニング需要が激減し、婦人服も「家庭で洗う」人が増えているからです。
 
こうした社会の変化を背景に、クリーニング業界全体が、ワイシャツ一枚100円を切るような店も出るほどの、値引き合戦に陥いっています。なのに、同社では、ワイシャツ一枚260円、プレミアムでは310円という価格を維持しても、なお成長を続けています。
 
理由は、「ひと家庭分ずつ」など小ロットで、常に新しい液で洗える独自の仕組の導入による、クリーニング品質の高さです。そして、「半年間無料保管」など、同社独自のサービスです。
しかし、どんな仕組みを取り入れても、ベテランたちの熟練した腕なくしては、成立しません。また、誰もが一定以上の同じ品質の仕事ができることが大切です。したがって同社では、ベテランの技術を、常に社内に共有し、後輩に継承する仕組みをもっています。
 
そんな同社の経営理念は「喜久屋でよかった」。お客さまはもとより、喜久屋の社員やパートさんにも「(自分の職場が)喜久屋でよかった」と思ってもらえるよう、日々努力しているといいます。このことがパートさんに伝わり「相思相愛」な状況になっているからこそ、定着率が高いのです。

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